娼年デビューへの道④

娼年の価値は「脳みそ」である。どんな脳みそか、いくつかの単語を当て嵌めるなら、アバンギャルド、エキセントリックなどが適切だろう。ググればわかる。

普通じゃない。

ということである。「普通」とか「ありふれた」とか「大多数」に価値がないのは資本主義のルールである。当たり前だが、価値が高いのはあくまで少数、少数派であり、たくさんあるものは容易に手に入るため価値が高いとは思われない。

面接で「普通がいちばん」などと言おうものなら、他の全てが満点でも不合格となるが、普通がいちばんなどと言う男が他の全てで満点を取ることなど絶対にない。

一方、面接の「のっけ」から、普通じゃないっぷりを遺憾無く発揮するような男の子はトントン拍子で出世する。あっという間に月100万円200万円と稼ぐようになり、1年後には自分で事業を始めるようになっている。

それが可能なのは「普通じゃない脳みそ」だからである。「皆と同じ」や「普通」の脳みそで、それだけの金額を稼げるようになるなど、経済法則に反するためありえないのである。(もしありえたとするなら、この世から貧困層はいなくなるが、そういうことは絶対にありえない。)

「普通じゃないっぷり」というのは演技では出来ない。本当に「普通じゃなければ」、明らかに「この男、普通じゃない」などと思われることはないのである。印象に残らないような男が合格することはないし娼年として稼ぐこともない。