増加する「息子が欲しい」というリクエスト

山口君が現役の頃から、富裕層の間では「息子が欲しい」というリクエストが急速に増え始め、いまだ天井が見えない状態である。彼ら富裕層が実子を育てていた頃と令和の今とでは、父子関係のトレンドがずいぶん様変わりしたことが理由のひとつになっている。

昔父親は一家の主人、厳格だった。亭主関白という死語があるくらいだ。

しかし令和の今は全然違う。友達みたいな親子、友だちみたいな息子がトレンドになった。

実は山口君。女性の客より、この父親志願の富裕層に絶大な支持を得ていた。元々「異常レヴェルのパパっ子」を自画自賛自称する山口君は、どんなパパの息子にも七変化できると揺るぎない自信を持っていた。

バブル全盛期に大学時代を駆け抜け、実子の子育てを終わらせ、一息ついて50代となった世代の富裕層が「もう一度」マグマのように噴出してきた遊び心を持て余し、行き着いたのが「息子との新しい関係」である。

山口君はひとりの父親から年約3000万円から5000万円の報酬を得ていた。芸能人の報酬からすればゴミみたいな数字だが、山口君が他にたくさんの事業をしていることを考慮すると、破格の報酬だったと私は評価している。

彼は顧客のニーズに合わせ、さまざまな息子を演じてきた。彼が演じる全ての息子に共通したテーマは、父親と一緒に何かをがんばることで生まれるであろう「新しい関係」を常に模索していたことである。快感にうるさい山口君ならではの仕事っぷりだ。

山口君引退後の今、3000万とか5000万という金額を「息子」として富裕層から引っ張ってこれる男の子は、奥村君と中村君くらいしか思いつかない。1000万円クラスならごろごろいるが。

なので、これから東京の娼年を目指す男の子は、ぜひ、息子になるスキルを身に付けると良い。そうすればひとり顧客を抱えるだけで、高校生大学生でも年1000万は安泰である。