東京の娼年システムを創った理由③

健全な考え方、新しい働き方の模範となるような人材を育て輩出するための教育システムが「東京の娼年」だと説明できる。彼らは昭和の負の遺産と言われる「人目を病的に気にする考え方の癖」を粉々に打ち砕くため、選ばれ鍛えられた戦士とも言える。

そのためには「健全なものの考え方や行動様式」を獲得している男の子を必ず選ばねばならない。

こういう時精神科医の能力は役に立つ。病的な考え方や行動様式の人間をしっかり排除する一方で、健全な考え方や行動様式の男の子に更に磨きをかけていく。

病的な考え方や行動様式の人間を抽出し排除するプロトコルの一助となるブログを公開しているので参考にして欲しい。「精神科医みそのれいの失敗しない男選び」で検索してくれれば出て来る。

一般人の目にはなかなか触れにくい学会誌の掲載論文に、病的な考えの人は、健全な考えの人との関わりにおいてこそ改善すると説いた医師の論文を見つけた。全く同感と思った。しかし現実は病んだ人の周りには病んだ人が集まって来るという類友の法則が効いている。

いずれにせよ私のすべきことは、健全な考え方や行動様式の男の子を見つけては必要な教育を施し、富裕層の顧客が喜んで大金を費うという、これぞまさに「経済回せ」と呼ぶに相応しい経済活動を行えるよう、マネジメントすることなのだ。

東京の娼年システムを創った理由②

古い慣習や考え方に支配され、かつ、典型的な資本主義の搾取構造の効いている労働をすることで、令和の大多数の人々の精神が不調になっている。

しかし前回書いたように、要は個人の受け取り方、感じ方、考え方の問題である。同じ状況でも精神状態がすこぶる良好な人はいくらでもいる。

なんでも楽天的に考え、いろいろ困難が起ころうとも必ず自分で対処できると信じている人もいれば、なんでも悲観的に考え、未来に降りかかるであろう災難を次から次へと想定し、モンスターと化した不安に振り回され嘆き続けるしかない人もいる。この差は何なのか。世界中の脳科学に携わる研究者が躍起になって研究しているテーマである。

ひとつわかっていることは、子供の成長発達の時期に応じた適切な教育を受けたか否か。

これは人の脳みその成長発達を左右するカギである。

これらのことから、精神科医である私は、特に日本人は模範を提示されないと行動できない人種であるから、考え方にしろ働き方にしろ、模範となるような人物を育て輩出するしかない、という考えに至ったのである。

この考え方は実は私が初めてではない。小林りんという勇敢な女性の記事を読んだことがあり、彼女も「結局は教育」ということに気づいた数少ない切れ者のひとりである。蛇足だが、私の父はこういう記事をネットで見つけると、頼まれもしないのに関係者に一斉送信するという共有型の脳みそをしている。そのおかげでネットニュースを見ない私もだいぶ助かっている。

東京の娼年システムを創った理由①

精神科臨床医を始めてすぐ、統合失調症双極性障害など一部の「本格的精神疾患」は別にして、具合が悪いと訴え押し寄せる人々のほとんどは、昭和の(あるいはそれ以前からの)古い慣習や考え方に支配されているせいで今の現実に適応不全を起こしているに違いないと解った。

その慣習や考え方が「令和の今」のトレンドに合っていなければ、具合が悪くなるのも当然である。例えば石の上にも3年を適用した「どんな会社でも3年は勤めないと履歴書に傷がつく」という考え方とか。

要は受け取り方感じ方考え方の問題である。具合の悪くなりがちな人は、そこに問題がある。

おそらく患者をちゃんと診ている精神科医は全員、このことに気づいているだろう。そうすれば安易な薬物療法など行うはずがない、この手の人たちは何か薬をひとつふたつ飲んだからといって良くなるものではない。そもそも考え方を変更するような薬物など存在しないのだ。

そしてもうひとつ、彼らの具合が悪くなる理由が、時代の潮流(トレンド)に合わない働き方をしていることである。

時給1300円で10時間働き、日給13000円、1日10時間、週に5日月に20日働いて月給30万円を得るという「典型的な資本主義の搾取構造の効いた」働き方を、大多数の人が「それが普通と思い込み」自分の価値をまるっきり無視した無関係の無評価の仕事をやっている。

資本主義をちょっと勉強した人なら知っていると思うが、この時給1300円にしろ月給30万円にしろ、その数字は何の根拠もない数字である。強いて言えば、仕事の内容や頑張りなどとは全く無関係な、「なんとか生活し、子供を育て、自分を教育するに足る」金額なのだ。能力の高い者がめちゃくちゃ頑張ったからその分上乗せしていくら、ということが絶対にない「誰がどのように仕事しようが皆同じ」金額が時給1300円月給30万円なのである。

そんな働き方をしていれば具合が悪くなるのは当然である。しかし、彼らがそんな働き方をすぐ変更できない理由は、他の働き方があることを知らないし、あってもどのようにシフトしたら良いか、具体的な方法がわからないからだ。

東京の娼年システムは、そういう彼らに具体的指針を示すためにつくられたのである。

東京の娼年の働き方④

東京の娼年のエース奥村君が「何もしない」労働だけをしていると聞けば、

そんなのずぼらなだけじゃないか。

と批判する大多数の凡人がいるだろう。そういう働き方があるということを認めることも信じることもできない人たちだ。

そういう人たちのために説明しておこう。これとは別に奥村君は、自分で事業を行っている。ターゲットとしている顧客層は、女医や女経営者をはじめとしたキャリア女性である。そのキャリア女性に奥村君は「彼にしか提供できない体験」を売っている。

それはどんなサービスか。

顧客のひとりである私の知己の言葉を引用すると、

「まるで全日本女子バレー代表に選ばれ、合宿しているような体験」

である。これでピンと来ないようだと、30分10万円で提供している彼のサービスの価値を理解するなど無理である。

キャリア女性は、性は女でも根はマッチョ体質である。厳しくされれば厳しくされるほど燃え、高揚して来るという性質を持っている。奥村君は彼女たちのそういう性質をピンポイントで突くサービスを自分で考えたのである。それは彼が毎日、大学ラグビー部でやっているのと同じようなムードの練習。荒々しい怒号に似た叱咤が飛び交う、ピリピリしたムードで、骨の髄まで疲労するレヴェルのトレーニングを提供している。その値段が30分10万円だ。顧客からすると「安すぎる」そうである。

東京の娼年の働き方③

例えば現在の東京の娼年のエース奥村君が具体的にどのような労働をして破格の報酬を得ているかを紹介しよう。

最初に断っておくが、東京の娼年の男の子らの具体的な労働内容は、全部自分たちで考え決定するものであり、誰かに具体的にこうしなさいなどと教えてもらえるものではない。だから破格の報酬になるということを最初に知ってもらいたい。

自分で考え決定するから高報酬になる。

奥村君を買う顧客が奥村君に望む労働は、なんと、

何もしないこと、

である。これは東京の娼年始まって以来の働き方である。正直、私自身、それを最初に聞いたときは少々面食らった。

それもそのはず。奥村君がコンビニレジや工場で働くのはおろか、何かのデスクワークだとしても、似合わないのである。大多数の人が、毎日毎日汗水垂らしながらやっている「働き方」が奥村君のイメージに全然合わないのである。だから富裕層の顧客は、彼を「大多数の人々のように働かせないこと」が彼に望む労働となった。こういう論理である。

彼はよく25階の天空のようなオープンテラスに置かれたゼログラビティチェアに大股開きで仰向けに乗っかりシャトーローザンセグラを飲み、もしくは隣に設置されているジャグジーに漬かり、ぼんやり東京の街の灯を眺めているのが仕事だと言っている。

彼のそういう姿を間近で見ることに、1時間30万円支払う顧客が付いているからだ。多分奥村君のことが可愛くて仕方がないか、カッコ良すぎて気が変になってしまうという顧客だろう。

東京の娼年の働き方②

東京の娼年の労働がどのようなものかを知りたいとメールしてくる人がずいぶんいるけれども、どのようなものかを知りたいなら、まずは想像してみようと考える男の子だけが東京の娼年の合格者になる。

私は医師だが、医師の日々の具体的な労働の内容がどのようなものかをいちいち質問して医師の仕事を選んだわけじゃない。そもそも働く前から、労働の具体的な内容など知る由もないのだ。

もし知ることができるとするなら、それは時給1300円の単純な、マニュアル化された労働である。だから、誰がやっても1300円だし、単純でマニュアル化できる程度の内容なので、働く前に労働の具体的内容を知ることができる。

医師の仕事だけじゃない。マッキンゼーアクセンチュアの労働の具体的内容も、働く前に知ることなどできやしないのだ。だからこその高報酬なのである。

労働の具体的内容を知らなければ「怖くてできない」と思うような人がする仕事が、時給1300円とか月給30万円の「誰がやろうが同じ給料の」仕事である。

労働の具体的内容を知らなければ、大多数の人が「怖くてできない」と言って避けるような仕事が、高報酬となるのは資本主義のルールである。何故なら、資本主義で勝組と言われるグループに入れるのは上位1%未満だからである。「皆ができない」と言って避けたり逃げ出したりするような仕事をする能力やスキルや性質を持つ者が、大多数の人が逆立ちしても届かない金額の報酬を手にすることができるのだ。

東京の娼年の働き方①

時給1300円で1日10時間働くと日給13000円になる。

この労働は、誰がやっても、どのようにやっても、必死にやろうが、だらだらやろうが、日給13000円である。

ここに疑問を感じるか否か。

「誰がやっても」日給13000円というのはおかしいんじゃないかと、ちゃんと疑問を感じることのできる男の子が、「東京の娼年」の合格者である。

特に日本一のタイトルを何度も獲得してきた男の子にとって、

「誰がやっても」同じ給料というのは耐えがたい屈辱である。何故なら、彼らは、大多数の人ができないレヴェルの練習を毎日必ず続け、参加選手何百人の中で1番を獲得するという「大多数が敗れ、たったひとりだけが獲得できる称号」をもぎ取ってきた男の子たちである。

「皆と同じ」とか「誰がやっても同じ」という状況に耐えられるはずがないのだ。それが健全な考え方というものである。

「それが健全、当たり前と考える人」が彼らの顧客になる。

日本一の称号を得ている男の子にはその価値に見合う報酬を払うのが当たり前と考える人が、彼らの顧客になるのである。

そういう男の子が1時間働いた報酬に20万円、30万円と、彼らの価値を正当に評価した報酬をちゃんと支払う人だけが、彼らの顧客になるのである。

時給1300円で1日10時間働くと日給13000円になる。この働き方こそが資本主義における典型的な「搾取される労働者」の働き方であることを、東京の娼年の男の子たちに教えてくれる人が、東京の娼年の顧客となりうる。彼らは資本主義のルールをよく理解している。理解していなければ富裕層にはなれないのだ。