娼年が稼ぎまくる理由①

いちばんの理由は顧客が全員富裕層だから。この1行で「なるほどな」とわかるレヴェルでないと、東京の娼年はちょっと、できないかもしれない。

富裕層は商品やサービスの価値に対し、正当な値段を支払う習慣がついている人たち、と言える。

さらにわかりやすく言えば、値切ることをしない人たちであり、1円でも安い商品を探すためネット上をひたすら徘徊するような真似をしない人たちである。

1円でも安い商品の比較検討サイトを見るのは貧困層であり、富裕層はそこが大事だと思っていない。大事なのは「探す時間」より「使用し活用し楽しむ時間」だということを幼少期からの教育によりよくわかっている。旅行地点に最も安いという理由で夜行バスを使ったりしない。当然最短の方法(例えば飛行機)で行く。理由は今書いた通り。体力を温存し、旅行の目的を果たすためである。

バスキアの絵画に13億支払うという富裕層が「値切る」という真似をするだろうか。絶対しない。それどころか、その価値に相応しい金額を自分から提示し、その金額が13億という数字になる。商品の値札を見て買うか買わないかを決める貧困層とは購買の意識がまるっきり違うのである。

そういうライフスタイルで生きている彼らは、金というものをどこでどういう風にどれくらい費うかを心得いるし、何度も言うが、その商品やサービスの価値に相応しい金額を決められることができる。

例えば、相撲好きの富裕層が、その年のインカレチャンピオンと相撲の試合をするという体験、おそらく一瞬で勝負はつくだろうが、100万円は支払うだろう。でも相撲好きの富裕層でなければ10万円も支払わないかもしれない。